ーきれいを紐解く色のお話ー vol.1 BEIGE

30 Apr,2021 #LOVE COLORS

彩りのある豊かな生活に欠かせないさまざまな色の中から、メイクアップでなじみ深く、キレイの感性を引き出してくれる、そんな“エッセンシャルなひと色”についてのお話。




洗練された女性たちはBEIGE使いがとても上手。こんなエピソードがあるのをご存じですか? モードとビューティの先進国であり、美しいものをこよなく愛するフランスでは、幼い頃から“エレガンス”の象徴としてBEIGEの纏い方を教わるのだそう。ニュートラルでありながら、自分の個性を引き出すことができるB.C.B.G(上質でシックな暮らし)の精神が息づいているからなのでしょう。



日本でBEIGEが市民権を得るようになったのは最近のこと。まだまだ苦手意識を持つ人は多く、肌に溶け込み過ぎて地味に見える、くすんで見えるというのが理由のようです。でも、簡単に手を出せないからこそ、一度味方につければ、きれいの偏差値がぐんと高まるのも事実。「洗練」「上質」「オーセンティック」「エレガンス」「奥行き感」など、きれいを紐解く形容詞すべてを併せ持っているのがBEIGEだからです。

そこで、私たちが上手にこなせる色選びのコツを少しだけお話ししたいと思います。



まず、沈まない発色のものを選ぶこと。ピンクやイエロー、ゴールドを感じさせる輝度の高いBEIGEを選ぶことで、くすんで見えるリスクはじゅうぶん回避できます。
そして質感もマットよりツヤを。マットはお洒落で上級者といった印象ですが、そのぶんハードルも高くテクニックが必要です。できれば、艶やかで透明感のあるツヤ系、繊細なパール系のものを。肌に溶け込んで光を集め、反射してくれるので、くすんでフラットに見えることがありません。
このふたつの条件を満たしたBEIGEなら、顔立ちに立体感と艶めきを与え、洗練された印象に導いてくれるのは確実。まぶたやハイライターに、リップやチークのベースとしても味方になってくれるはずです。

BEIGEを色として捉えるのではなく、雰囲気を装う香りやエッセンスのような存在だと思えば、苦手意識も克服できるのでは? 毎日の生活に“エレガンス”をひとさじ、そんな豊かさや憂いをもたらしてくれるはずです。

TEXT : SAWAKO ABE




繊細なパールやゴールドの優しいツヤと輝きで、立体感と透明感、洗練された印象を与えてくれるBEIGEトーンのアイシャドウ。オンブル アムール ブリヤント 406、402、オンブルアムール エクラ 201、オンブル アムール ソワ 301/blanche etoile