Vol.4 中野明海さん<後編>

18 Jun,2021 #プロの領域。プロの聖域。

Vol.4

guest
ヘア&メイクアップアーティスト 中野明海さん


長年にわたり第一線で活躍するクリエイターをゲストに迎え、ファッションからビューティ、ライフスタイルまで。それぞれのこだわりや美のフィロソフィーについて語り合います。




お二人にとってのエイジングケアとは? いつまでも若々しくいられる秘訣とは?
濱田さん(以下MASARU)

僕は今年、46歳になるんですが、どうエイジングしていきたいか、理想的な年の重ね方をされているお手本を常に探しています。

中野さん(以下AKEMI)

出会ったとき、マチャはまだ20代後半だったのに(笑)はやいね。 私の理想はカール・ラガーフェルド氏! 出ているところは指先と顔だけ、みたいな。それがオシャレで、エイジングの理想形(笑)。あ、黒柳徹子さんもお手本のひとりです。

MASARU

僕も数人いまして、俳優の小林薫さんは自然なエイジングの理想像です。次に本木雅弘さん、意識の高さが常に漂い、素晴らしい存在感です。対照的ですが、お二人とも年齢以上に素敵なので。自然な範疇でどうエイジングしていこうかなって考えています。必死に抗っていると痛々しく見える瞬間がありますからね。

AKEMI

マチャは美容医療にも詳しかったよね。

MASARU

10年程前は美容医療に積極的だった時期もあったんですが、以前に比べてすっかりトーンダウンしまして。最近は食事、姿勢、意識での美容に本気で取り組んでいます。

AKEMI

美容医療に興味はあるけれど、私は痛いのがまったく駄目で。痛くなければ挑戦してみたいけれど、ほかの方法を模索中。先日、ピラティスをはじめて経験。じつはヨガもやったことなくて、運動という運動を長年放棄してきたから、体を動かすことが私にとってのエイジングケアの第一歩。両手が楽々と背中でつなげるような人生を送りたい(笑)ので。素人みたいな発言だけど、身体を動かすことにまったく興味がなかったの。マチャは運動してる?

MASARU

モチの散歩(笑)僕、器用なように見えてめちゃくちゃ不器用で。基本的に生活のリズムが仕事中心なので、自分のための時間がなかなかつくれない。中途半端が駄目なので、すべてを手放せないといけないかもしれません。

AKEMI

同じく、私も仕事優先で生きているから。でも、次の仕事のことを考えるのはすっごく楽しい。なにをどうしようか、いつもわくわくしてるから忙しくても苦にならない。仕事と子育てをワンオペで24年、やっと子育てだけは一段落した感じ。



お二人にとっての美しさとは?
MASARU

まず根本的に、清潔感がとても大事だと思っています。瞬間的なことではなく、清潔感のある生き方、暮らし方をしているかどうかが大切で。生き方が美しい人は部屋がきれいだし、化粧ポーチもきれい。メイクで表面的にはキレイになれても、清潔感はメイクだけではつくれないんです。

AKEMI

ほんとうに、清潔感はとても大事。指先や髪など、細部に宿っているものだとも思っている。人の目につかないところまできちんと行き届いているかどうか。

MASARU

人生において大事なことだけど、自己肯定感の低い人も多くて。まずはていねいな暮らしを慈しんで、できたら自分を褒めてあげて。

AKEMI

素直に感謝できるかどうかも大事。感謝を忘れずにいたら、人生は美しいと思えます。

MASARU

清潔感と感謝の気持ち、これがキレイの本流につながるんですね。



TEXT :SAWAKO ABE