VOL.11 「人付き合いの『断捨離』」 

20 Dec,2022 #美容迷子は煌めいて


綺麗の正解って、何?
「ない」から見つからないのか、それとも「ありすぎる」から見つからないのか。
本当の綺麗を見失っている「美容迷子」も多いのではないでしょうか?
美を創り出すアーティストとして、美を分析するエディターとして、それぞれの立場で綺麗を見つめてきた濱田マサル×松本千登世の、こっそり聞いてほしい「ここだけの話」。
まるで「因数分解」するように、綺麗のピースを集めます。



VOL. 11「人付き合いの『断捨離』」



松本千登世(以下CHITOSE):
少しだけお目にかかれない時間が続いて、あっという間に今年も残りわずか。
マサルさんにとって、どのような一年でしたか?

濱田マサル(以下MASARU):
松本さんにお会いしていない間も色々なことがありました。
コロナ渦に突入し3年の月日が経ち、世の中の流れと同様に、様々な価値観の変化が生まれた様に思います。
僕自身の中でも改めてクリアになった事など様々あった期間でした。
特に、この年末にかけてのトピックは【自分らしさ】と【人付き合い】です。
以前にも増して【人との付き合い方】の価値観、意識を整理し始めました。

CHITOSE:
そうなんですね。
コロナ禍で、自ずとそうなったという話を、たまに耳にします。

MASARU:
40代後半に差し掛かる今、改めて感じる事、考える事。その全てが自分自身に嘘偽りの無い物にしたいと言う新たな価値観の中、幼い頃から変に周りに気を使いすぎて居る自分自身との決別、そして本来の自分自身の解放。
会いたい人。会いたくない人。話したい人、話したくない人。本来そういったものが明確なわけで。。
お互いの貴重な時間をどの様に過ごしていくのかの選択。。
結果、自分自身の為でもあり、相手の為でもあるのではないのかな。。と思うんです。

CHITOSE:
マサルさんのおっしゃること、すごく共感します。
私も、振り返ると、人生半分を過ぎたあたりから、ときに、心がざわざわしたり、ざらざらしたりするのを感じるようになって、自分に嘘をついてまで無理に人付き合いをするのはやめよう、と思い始めたんです。
すると……、不思議なもので、自然と誘われなくなりました(笑)。
今年放映になったあるドラマの台詞で、「(妻と)いるときは、自分を好きになれた」みたいな表現があって。
あっ、そうだ。
この人と一緒にいるときの自分が好き、そう思える人と一緒にいればいい。
一緒にいるときの自分が好きか否かということが、とてもわかりやすい判断基準。
私の居心地の良さは私にしかわからないのだから、と線を引くことができて、自分を解放できました。

MASARU:
コロナ渦を経たからだけでは無く、もともと僕は人生の中でグレーゾーンという物を作らない様に生きてきたのですが、これからの時代は、嘘のない真実の時代。
見極めの時代でもあるんではないかな。。と考えています。
そして、それぞれのパーソナリティーや能力、個性がテーマの【個】の時代の到来。。
それは利己主義という意味合いは含まない【個】。自身の価値観をクリアにし、より豊かな人生を築ける仲間と繋がっていく、それぞれが輝く時代、、でもあって。
今までの様な、何かに依存し、属している事で自身を満足させていた、自分の価値観が【行方不明】と言う状態からの離脱ですね。

CHITOSE:
自分の価値観が行方不明! どきりとさせられました。
多くの人にとって、人付き合いの断捨離は、いちばん難しいと思うんですが、グレーゾーンにいたい人、手放すのが怖い人は、何から始めたらいいと思われますか?

MASARU:
確かに、、、グレーゾーンを好む方も多いと思いますので、【人付き合いの断捨離】が絶対的と言うわけではないのですが。。
もし、少しでも何か変化を起こしたいな!とう言う方にお勧めなのが、目に見える生活の景色を変える、身の回りの「もの」の断捨離から始めると良いと思います。
不要なものを整理すると同時に必要なものを見極める事、そして新しいバランスの中で過ごす。
手放す事で感じる事や発見できるものがあると思います。 何かを引き寄せたいときは、何かを引き離す。
僕が大切にしている意識であり本質。2023年に向けて新しい意識。

TEXT : CHITOSE MATSUMOTO